「支える側」に回って初めて見えたもの ―― 競技とビジネスに共通する“視野”の広げ方
みなさん、こんにちは。
先日、「さくらおろち湖トライアスロン」にて、TO(テクニカルオフィシャル:審判・競技運営)業務を務めてきました。
普段は選手としてコースを走る立場ですが、今回は大会を運営し、選手の安全を守る側としての参加です。トランジションエリアの入り口でヘルメットの正しい着用やあご紐の締まり具合を一人ひとり厳格にチェックしたり(命に関わることですから、少し煙たがられてもここは“鬼”になります)、例年より少ない体制の中でバイクの周回チェックをこなしたりと、なかなかのハードワークでした。
山間部での開催ゆえに限られた人員の中、本来のジャッジ業務だけでなくコース設営や選手の動線づくりまで担当。幸いにも大きな事故なく無事に大会を終えることができ、心地よい疲労感とともに安堵しています。
そして、この「裏方」を経験したことで、ビジネスや組織づくりにも通じる大きな気づきがありました。
1. プレイヤーだけでは見えない「視野の広さ」
選手としてレースに出ているときは、どうしても自分のタイムや順位、目の前の走りに意識が集中しがちです。
真剣勝負だからこそピリピリもしますし、それはそれで尊いことですが、どうしても「プレイヤー目線」の狭い視野に閉じこもってしまいます。
しかし、一度「支える側」に回ってみると、普段は見えていなかった景色が次々と飛び込んできます。
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選手が安全かつスムーズに全力を出し切るために、どんな動線設計が必要か
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限られたリソースの中で、どこにリスクがあり、どう連携して穴を埋めるか
これはビジネスの現場でもまったく同じです。一人のプレイヤーとして成果を追うことだけに終始していると、組織全体の仕組みや、バックオフィス、顧客の本当の動線に気づくことができません。
「裏方・支える側」の視点を持つことで初めて全体像が立体的に見え、プレイヤーとしての自分の立ち振る舞いもより洗練されていくのだと実感しました。
また今回、ゲストとして参加されていたオリンピアンの上田藍さんの姿にも深く感銘を受けました。
コース上だけでなく、舞台裏にいるスタッフに対しても終始満面の笑顔と大きな声で周囲を元気づけられていました。
ピリピリしがちなレース環境において、関わる人全員を楽しませ、力を与える――その本物のプロ意識とサービス精神には、一リーダーとしても学ぶべき点が多々ありました。
2. 「誰かの役に立つ道」は、いつでも開かれている
私がTOの資格を取得したのは、所属するトライアスロンチーム「石川道場」の先輩方の影響です。
現役のアスリートでありながら審判資格を持ち、競技の発展やトライアスロンを好きな人を増やすために汗を流す――そんな先輩たちの背中を見て、「走るだけではない関わり方」の価値を教えてもらいました。
スポーツでも仕事でも、年齢や環境の変化によって「第一線のプレイヤー」でいられなくなる日はいつか訪れます。
足が速い・遅い、結果が出ている・出ていないという物差しだけで生きていると、いつか限界が来てしまいます。
しかし、プレイヤーを引退しても、「支える側」「創る側」に回れば、誰かの挑戦を後押しし、社会やコミュニティの役に立ち続けることができます。
「自分自身が走ること」以上に、「誰かが全力で走れる舞台を整えること」にやりがいと誇りを持てる。
そうした関わり方の多様性を知っていることは、競技人生にとっても、ビジネスパーソンとしてのキャリアにとっても、かけがえのない財産になると確信しています。
今回、素晴らしい舞台を作ってくださったスタッフ・ボランティアの皆さん、そして全力を出し切った選手の皆さん、本当にお疲れ様でした!
「プレイヤーとしての挑戦」と「支える側としての広い視野」。
この両輪を大切にしながら、自社の経営やチームづくりにも還元していきたいと思います。

