営業の「勘」を「仕組み」へ――再現性が組織を強くする
先日、東京からお越しいただいたお客様と意見を交わしていた際、非常に本質的な問いをいただきました。 それは、「その成果に再現性はありますか?」という問いです。
不動産業は、お客様一人ひとりの悩みやニーズを捉え、自らの引き出しから最適な解決策を導き出す仕事です。 世の中には、いわゆる「勘がいい」営業マンがいます。彼らは持ち前のセンスで、自然(ナチュラル)にお客様と信頼関係を築き、鮮やかに契約をまとめてしまいます。
しかし、ここに一つの落とし穴があります。 「すんなり契約を上げてしまう人ほど、逆に、なぜ他の人が契約を上げられないのかが分からない」という現象です。
能力の高い個人が、その瞬間のひらめきで成果を出すことは素晴らしいことです。ですが、私は会社組織である以上、個人の資質だけに頼る危うさを感じています。
もちろん、プロとして個々が能力を磨く努力を怠ってはなりません。しかし、それ以上に大切なのは「仕組み化」です。
個人の天才的なセンスに頼り切りでは、成果に波が出てしまいます。 しかし、プロセスが仕組み化されていればどうでしょうか。 たとえ100点満点の「天才的な営業」は難しくても、組織として安定して「60点、70点」の及第点を出し続けることができる。私は、これこそがビジネスにおける「再現性」の正体だと考えます。
- お客様の悩みをどう深掘りするか
- どのタイミングで、どの引き出し(解決策)を提示するか
- 不信感を安心に変えるために、どんなステップを踏むか
これらを言語化し、誰もが使える「共通の武器」にすること。 属人的な「魔法」を、組織の「科学」へと昇華させること。
私たちが目指すのは、一部のスタープレイヤーだけが活躍する組織ではなく、誰が担当してもお客様に一定以上の高い価値を提供できる、そんな誠実で強い組織です。
再現性を追求することは、決して個性を消すことではありません。 土台となる「仕組み」があるからこそ、その上にさらなる創意工夫を積み上げることができるのです。
これからも、お客様の悩みや問題解決に対して、組織一丸となって「再現性のある価値」を提供し続けてまいります。



